我が家は森に囲まれている。近所と言ってほぼ森である。故に森をよく歩くことになる。この時期の森は当然生い茂っているので、日光は枝や葉に阻まれて薄暗い。しかしまれにその遮断物を縫って地上まで届くモノがあり、その光は数多の自然的フィルターを通してビロードのような滑らかさで美しい物を僕に教えてくれる。それに感応して慌ててシャッターを切る。
「シャッターチャンスは一度しか無い!!」
・・しかしこれが罠で。
必死にシャッターを切り、やあ美しい物が撮れたとほくほくしながら帰る。そして家のパソコンモニターにその像を再現してみと・・すると、ナンテコッタ!。これが実にツマラナイ写真で。
いやはや。
何事も慌てて良い物はデキない。
美しい物を納めるためには美しい物を納めるための礼儀・所作。技術が必要であるらしい。
光は僕に良い物を教えてはくれるが良い物の保存法までは教えてくれない。