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はは。えー・・いやはや。
・・トタンが煎餅喰って穏やかになるってのは、大抵春の日ばかりとこう相場が決まっとりますが、十月も早いものでもうお終いに近こうございまして、全く。とたんに寒くなりましたな。あの春の日とは対極の、今は秋で御座いまして。
あたしの住むあたりじゃぁ、いよいよストーブを出さなかなわんてぇそんな、全く穏やかならぬ気候で御座いますが、生来の無精ゆえ、物置をひっくり返したりだとか、それもまた気後れで。ついついその場しのぎにフリースを重ねてごまかして・・なんて。まま今時分ならそれで何とかなるもんですから、そうやって居りますが、いよいよとなったら観念せねばならんでしょうなぁ。ガス式ストーブのほこりを払ってなんて億劫な作業をやって、いずれ間もなくやって来る冬に備えなければと、そんな事を考えている次第で御座います。どうも、無沙汰さんで御座いました。
しかし普段から更新頻度の少ないこのブログですが、十月はいよいよ更新せなんで。まったくこの男は一体何をしておったのだろうかと、我ながら呆れるばかりで御座いますが・・・人より行動が遅いこの無精者、のんびり屋にも時間は無常に過ぎ去るてぇ次第・・御座いまして・・って、ああそうだ。
ようやく、ほんとようやく、運転免許を取得いたしましたよ。当年とって三十六と九か月、あまりにも遅すぎる・・って言っちゃぁなんだ、同じような境遇の方の腰を折ることになるやも知れんので、まま、何事も始めるのに遅いは無いなんて申し上げたく候、御座いますが、いやしかし、アータ。あたしの場合、あまりにも遅かった。
そういえば、かつてこんな記事を書きました。
運転免許を取ろうと急に思い立ったのが、去年の暮れの事。そいで、思い立ったが吉日原理主義者よろしくその日のうちに近場の教習所に入校手続きを済ませて、通いだして早十か月と幾ばかか、ようやっとですからなぁ。
同じ日に入校した高校生のおにーちゃんなんかは言わずもがな、後から後から入校してくる若いヤングのにーちゃんねーちゃんがホイホイと卒業してゆくのを横目に、あたしゃ一人じりじりと、まるで長老か牢名主か如く幅を利かせって、いえ、むしろ肩身が狭い思いばかりをしながらの事ですから、いやだからこそ感慨深いと言ってしまえば、まさにそれ。運転免許証を手渡され、「普通」と書かれたその欄に1の文字が記載されていることを確認したその瞬間の、あたくしの口元のゆるみようったら、全く絵にならん始末であったことは、申し上げるまでもな次第で御座います。
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さあ、そいで、と。いよいよ実際、こう運転の天下御免状を御仕り候・・いただきまして。これで日本国中の往来という往来を、あんなバカでかい鉄の塊でブイブイ言わせられるってぇなりますと、しかし実際それがまた恐ろしい。あたしゃ謙遜でもへりくだりでもなんでもなく、まったく運転技術ってぇモノを、ほとんど習得できずにかの校を卒業した・・てぇことを、自覚しておりまして。・・・いえね、基本的なことは習いましたよ。しっかし基本てぇのはあくまでも基本で御座いまして、まあまったく天下の往来てぇものは、応用応用また応用で御座います故、例えばあたしゃ、あの込み合ったスーパーの駐車場でど、不意に対向車・・向こうさんと行き違ったりして詰まった日にはどー対処したらよー分からんくなる。向こうさんも待ってる、後さんもずいずい詰めてくる。あたしもなんとかかんとかどーにかしたい。いやはやパニッくって。
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マイカーなんぞ未だ持たぬ身の上ゆえ、自動車を運転・・まま練習ね・・できる時間というのは日に一時間かそこいら也と。家族数人で共有している車ゆえ、まあ皆の予定を聞き回って。そいでついでに「ちょいと付き合ってくんねぇ。やあラーメンでもおごるから」なんてメシで釣った家族をボロ車の助手席に乗せて、知らねえ道はおっそろしいから見知った道ばかりを、こうチョイスして、ふらふらゆらゆらと漂って、それを練習と変えてってやってるんですが・・・まあ、なんでしょうかな、あたしの住むこの辺りというのが山間の麓という立地で御座いましてな、故に峠が多い。グルグル回りの蛇行道。今時分時節に疎いあたしにはよー分からんが走りり屋さんなんて種族はもう絶滅危惧種なんでしょうか?あんまり見かけませんが・・昔はズイブンいたもんですよ。ブンブンブンと爆音を立てて・・あたしの家にも響くくらいのもので皆で「迷惑だね」なんて言っていたのですが、今時分は代わりにトラックの運ちゃん連がやたらと頑張っている。まま、国道に繋がる一本道でありますが故それは、件、走り屋に―ちゃんの増殖に不当を訴える・・・と同じノリで迷惑面しても詮無き事。べちゅに爆音でドリフトかましている訳じゃないしって。
しっかしな、あのな、あの人らなんなんですか?と言いたいことが有るんですよ。と、言うかな、この件に関しては、十中、そーですなぁ。・・・まま、十中三か四くらいはこっちにも落ち度、非はあると理解した上で、それがゼンテーなのでりますが・・ですが。
あのな、峠の坂道うねうね道をこう下りまっしゃろ・・?こちとら恥ずかしながら初心者です故ハンドルさばきに自信がない、故に曲がり切れる気がしない、故にブレーキをぐっと踏みスピードを抑える、故に呆れるくらい低速のノロノロ運転になる・・まあ時速ニジュッキロ程度ですな。するってーとな、何を思ったか、後ろにつけるトラックのにーちゃん(厳密にいうと性別はわかりませんが、大よそイメージとして)ピタッと伊賀流忍者か烈海王かて塩梅であたしの後ろにピタッとつけますな。ずーうっと。するってぇと、隣に座った家族が慌てますな「煽られてるよ、煽られてるよ」てぇ、声を挙げますな。・・そーなんです煽られてるんですよあたし。
そいで仕方がなくアクセルを踏みますな、法定速度厳守故、時速四十キロと言った塩梅。これにしたって・・おおよそ想像ですけども、あたしの中では件、走り屋兄ちゃんが時速百キロ越えでグルグルやっているときと同等の忙しさなんですよ・・あたしにとっては。しかし件のトラック、ピタッと。あたしの影を踏んで離しませんな。
家族言う
「もっとスピード出せって」
無理ですやん。
君死に給うことなかれ・・てか、あたしがやばい。
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煽るってのは何なんでしょうかと、いまこうやってあたしの駄文を読んでくらっしゃる安全ヨイ子の運転ドライバーのみなさんを前にして、今一度考えたい。確かに時速ニジュッキロの鈍足走行はやりすぎたと、その点は認める。しっかし、な、しっかしながらこっち後ろにピタリと伊賀か甲賀か中国四千年か知らんけれど付け狙うってのは、どうなんだろうと思った。
だってさ、あーた、あたしゃそんな塩梅でありますですやん。
では逆に問う。
怖くないのか?
と。
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だってさ・・では仮にトラック運転手だとして、目の前におぼつかないハンドルでよろよろふらふら坂道を下る初心者マークの車がいたとして・・そりゃ怖いでしょう。だって、明らかに運転慣れしていない。素人ですから。下手したらアクセルとブレーキ踏み間違えるとか、エンジンブレーキ掛けようとしてギヤを動かしてうっかりバックギヤに入れちゃったとか、そんなことも起こりうるんじゃないかしらと、まぁ危機管理意識の手間上そう想像を膨らませて、じゃあどうするってのが得策かと考えるに、ある一定以上の車間距離をとりつつ、追い抜けるタイミングを探るてーのが上策かとあたしゃ皆々様に問いたいのだが、どーなんですかね?
あの人ら、とにかくずーっとピッタリとついてくるんだ。
まあ、なんなんですかね、まあ」取りあえず、纏めると運転免許を習得しましたよと言う事で、今宵はこの場限りでまあ、ではこれでオサラバとさせていただきます